おとうちん

宮崎出身、アメリカ在住、なんちゃってデータサイエンティストが農業、データ解析、バイリンガル子育ての話でも

農業のカンファレンスAgtech summitに行ってきました!その2

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道路わきに広がる大豆畑、ところどころ雑木林の島があり、そこに農家の家があるようでした。 見渡せる範囲に農地の境界があり、大きいけど、驚くほどでもないという印象。 調べてみると、インディアナの農地の平均は256エーカー。大体1キロ四方。 www.hoosieragtoday.com

実験農地の真ん中にBecksの施設がありました。 Becksはトウモロコシ、大豆、小麦などの種の会社です。 地元の農家に土地にあった品種のミックスを提案しているようでした。 プレゼンはトラクターにひかれて屋外で。 f:id:OhToeChin:20180929025741j:plain

研究農地での成果もアピールしてて、種を植える間隔を2次元で最適化しただけで何%イールドが上がったとか。 (逆にそこは今までやってなかったんかい!と突っ込みたくもなりましたが、トラクターの制約とかもあるのでしょう、、多分) カンファレンスでも種に関するセッションがあったのですが、話はイールドとか生産性とかの視点ばかり。 聴衆から他の視点はないのか、と突っ込みが入ったのですが、たんぱく質の質とかも気にしてる、みたいな返答。 日本なら味を気にするだろうに、アメリカの農業は全く気にしてないみたい。

アメリカの農業はこれでいいんだと思います。 2050年までに20億人増える世界の人口を俺たちが食わせる!みたいな話があちらこちらでありました。 Vertical Farmingというセッションもあって、管理された室内で縦にスペースを使って作物を育てる話もあったんですが こちらで強調されてたのはどちらかというと消費地の近くで育てられるというメリット。 遺伝子組み換えに関してはLEDライトでよく育つ品種を作るニーズが増えるだろうとの話でした。

一方、日本は食のセキュリティは考えないといけないけど、商売としては味とか安全にこだわるのは正解だと思う。 アメリカ人って、いろんな種類の食べ物を食べて、これは美味しい、って話をする人がいる一方、じゃがいもと牛肉以外は薦めれてても食べたがらない人がいるんですよね。 これは僕の仮説なんですが、小さいころにいろんな食べ物を食べなかったら味覚が発達しないんじゃないかな? 日本の美味しい食べ物はアジアの富裕層では人気らしいけど、欧米に売るにはキャンペーンやって子供にただで日本の旨いものを食べさせる、って戦略は有効だと思う。 味の分かる子供が、また食べたい!ってきっとなるよ。

もう一点Becksの役員さんが話してたのは太陽光エネルギーへのシフト。 とにかくその方が合理的だという話でした。 www.indystar.com

そんじゃ今日はこの辺で。 次回はアメリカの起業家精神とブロックチェーンの話でもしようかと考えてます。

そうそう。このカンファレンス、経済紙Forbes主催ですが、イベントはDKC NewsというPublic Relationのコンサル会社?が受け持ってました。 見学を受け入れた企業は社会的なイメージを高めるために自社のアピールをしてた感じですね。それはそれで、こちらも勉強になってよかったです。 今年シアトルで行われたIEEEの学会に参加しましたが、基本的に大学の先生たちが主催しているみたいでした。 ボーイングのツアーなどもあって面白かったんだけど、専門の会社に任せるところは任せた方が、先生たちも雑務減るし、カンファレンスは面白くなるんじゃないかなぁ。